守りたい小さな手1〜アイデンティティの形成50〜

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うっし

「小さなひと」




5月のこと
バイト先に新しく
2つ年下の女性が入ってきた。



その人は小柄で可愛らしく
そしてしっかりとしていた。



姑のようにガミガミと
新人にはいつもキツい事を言う御局さま。



それを耐える日々が
その新人女子には始まった。






うっし

「6月になる」




銭湯のバイトでは
歳が近い学生が多いため
バイト仲間で
よく遊んだり飲みに行ったりしていた。



ぼくは
新人女子と同じ曜日に
バイトに入ることが多く

話す機会が増えていき
バイト終わりには
二人でファミレスに行き

愚痴を聞いたり
言ったりと仲良くなっていった。






うっし

「7月になる」




7月になり
いつものようにファミレスに行った帰り道に
ぼくは新人女子に告白した。



「好きになってもた。
 だから付き合って欲しい」


新人女子はぼくの彼女になった。



そしてぼくと
彼女の短い夏と秋が始まった。






うっし

「正々堂々と」




今でも時々
元彼のことを思い出してしまう。



あの時は外で手を繋げず
誰にも付き合っていることを言えず
一人で苦しんでいた。



だからこその
喜びは大きかった。

バイト先の仲間に
「ぼくたち付き合いました!」と
何も隠すことなく言えた。



外では手を繋ぐことができた。



そのことが
どれほど嬉しかったか…。






抑圧された世界で生きていたぼくは
縛られることのない
この心や気持ちにとても喜んだ。






そしてぼくは
彼女の小さな小さな手を
守っていきたいと思った。









おまけ


今回から始まった新シリーズ。

ぼくが初めての彼と別れてから
立ち直る時に出会った彼女と
付き合う話となります。


やっぱり思うのは
初めての彼の時には
周りを気にして付き合っていたので

今回の付き合いは
その反動が大きかったのか
一つ一つが周りを気にせずできることが

とても嬉しかったです。



周りに気にせずに
「付き合っている」と言えるだったり
「手を繋ぐ」だったり

カップルが当たり前にしていることを
することができて
とても嬉しかったんです。

その時点でぼくが
どれだけ抑圧されていたかが
わかりますよね…。


さてさて、
今後ぼくと彼女はどうなるのか?

そして忍び寄る元彼の影とは!?


次回をお待ちくださいー!(´∀`)




応援よろしくお願いします!(´∀`)♪

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