初めての付き合い13〜アイデンティティの形成31〜


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うっし

「2人の距離感」




彼と付き合って
1年が経とうとしている。



その間にぼくたちは
色々な場所に行った。



よく行った場所は「高尾山」だ。
(本当のことを言えば
 ゲーセンが1番だけど笑)


高尾山にて
2人で頂上を目指し登る。


途中で弱音を吐く彼
それを支えるぼく。



頂上までたどり着いたら
なんとも言えない達成感が
やめられなかった。



そんな山登りが
2人は好きだった。



他には鎌倉や
越谷レイクタウン
横浜など、

と出掛けた場所はあまり多くはないが
そのどれもが
ぼくたちにとっては
思い出深いものである。



特に記憶に残っているのは
2人で初めて旅行で訪れた
「箱根」である。
(旅行の内容は次回書きます)




近くにでも遠くにでも
出掛ける時は楽しいのだが
帰る際に毎回と言っていいほど
ギクシャクしていた。





うっし

「怒らせてはいけない」




ぼくは争いを好まない。



そしていつの間にか
彼の機嫌を伺う事が
クセになってしまった。



何かが起こった
わけではないのだけど


彼の表情が
ムスッとしているように見えたら

「怒ってる?おれがなんかした?」
と聞くようになった。



その度に彼は
「何もないし!」とムスッとして
ぼくに言う。



ぼくは
「ごめん、怒らせるようなことをして…」
と言う。



こんなことの繰り返しが続いた。





うっし

「呼んではいけない」




ぼくは彼から
「タカ」と呼ばれていた。



ぼくは彼のことを
「まさにゃん」と呼んでいた。



彼が呼ぶ事にぼくは
何も気にしていなかったが
ぼくが彼を呼ぶことに
彼は気にしていた。



家の中だと
何も気にしていないのだが
家の外に出て名前を呼ぶと
ムスッとしてしまう。



さらに
ぼくが彼にくっついて
歩こうとすると
「離れて」とぼくに言ってくる。





うっし

「周りが気になる」




彼はきっと
周りの目を気にしている。



ぼくから名前を呼ばれる事を
周りの人が聞いてどう思うか

ぼくが彼にベタベタしていて
それを周りの人が見てどう思うのか。



ぼくには彼の気持ちが
よく分からなかった。



「ただ名前を呼びたいだけなのに」
「ただ側に居てくっつきたいだけなのに」
なんでそれで彼が怒るのか。



ぼくたちは
分かり合えることなく


ずっとずっと平行線のまま
気持ちが分かり合えることはなかった。






次回から
二人の旅行を書きます!( ´ ▽ ` )

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