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うっし

「些細なことが嬉しい」



翌日のこと。



北海道から岩手県に移動する際
バスの中ではBくんの横に座り
その事が妙に嬉しかった。



緊張して上手く話すことができず、
肩が振れるたびにドキドキして


Bくんがぼくにもたれ掛かって寝た時は
本当に幸せな時間だった。



そしてぼくがBくんに恋をした
修学旅行は終わった。




うっし

「世界が
 変わったような気がした」


修学旅行での出来事をきっかけに
僕はBくんを意識するようになり、


彼の一球一投足に一喜一憂した。



Bくんがぼくを見ると照れて
自然と笑顔になった。


メールを送ると
返ってくるまでソワソワして、


なかなか返ってこなくて落胆したり
返事が来たと思ったら嬉しくて笑顔になった。



ぼくの世界に色が付いたように思えた。




うっし

「もしかしてお前…」


修学旅行から半年経ち
ぼくのBくんに対する一喜一憂は続いていた。



そんな時に同じグループの友達から

ともだち

「お前って
 Bくんのこと好きやろ?」


そう言われた。



ともだち

「だってさ、
 Bくんと話してる時
 めっちゃ嬉しそうやん。
 見てたら分かるわ。」


さらにそう言われた。




ぼくは言った。

うっし

「うん、好きやで。
 めっちゃ好きみたい」




友達に言ったことによって
何も変わらなかった。


ホントに何も変わらなかった。





うっし

「ぼくとBくんの
 これから…」


ぼくはBくんとどうなりたいか、
とか全く考えておらず


ただ毎日側に居れればそれだけで幸せだった。


名前を呼ばれて嬉しくて
一緒に帰れて幸せで、


メールを送ってもなかなか返ってこないけど
返ってきたら飛び跳ねて喜んだ。

そんな日々に現実は

ある選択肢を突き付けてきた。




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