別れ、そして新しい恋1〜アイデンティティの形成48〜

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うっし

「部屋に着く」




地震が起こった直後
早歩きで部屋に戻ったぼくは
食器や家具が倒れていないか確認した。



幸いにも
部屋に変化は全くなかった。



テレビをつけてみると

「大混乱・大災害」を
絵に描いたような悲劇が
映し出されていた。



ぼくは阪神淡路大震災を
思い出していた。



当時ぼくは幼稚園生、

明け方に揺れて目が覚めて
テレビには地震のニュースが
溢れかえっていたことを
今でも覚えている。



いや、
『忘れられない』
という方が正しい。



幸いにも
当時も揺れさえしたが
被害にあうことはなかった。






うっし

「しばらくは休みになる」




バイト先の
スーパー銭湯に連絡してみると

「水道が出ないため、当面の間は休み」
と言われて

嬉しさの反面寂しくもあった。



部屋の冷蔵庫には
夕食の材料も水も何もないため
スーパーに行くことに。



すると皆
考えていることは同じで
ペットボトルに入った水やカップ麺

いつも以上の食材を買っていた。




そして
レジに向かって
長い長い列を成していた。



その異常な光景を見て
災害の影響を受けている実感が湧いた。






うっし

「少しの間は」




スーパーから帰ったぼくは
バイト先で仲良くしている
友達数人に連絡を取り
ぼくの部屋に集まることにした。



お互いの家の状況や
地震のことを話したり
夜通しゲームをして不安を拭った。



楽しいこともあったためか
朝になって
友達が家に帰った時には
とても寂しかった。



だからか、
夜通し集まっては
ダラダラする日々が
何日も続いた。



その間だけは
彼と別れたことや
地震のことは忘れることができた。



今はそれで良かった。







「おまけ」


地震が起こってバタバタして
ホントに、
彼と別れたことは
あまり考えなくなってました。


彼どころじゃなくて
今のことしか見えなくて
ただ見通しのない生活を
毎日過ごすことに必死でした。


幸いにも、
地震の影響はほぼなくて

断水したり
計画停電地区に入ったりと
そこまで大きく変わったことはなく
過ごしていました。


さて、
新シリーズの
『別れ、そして新しい恋』ですが
次回で終わります!!

別れた後から
新しい恋に出会うまでなので
とても短いものとなっています。


どうぞ次回もお楽しみに!( ´ ▽ ` )




応援よろしくお願いします!(´∀`)♪

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