初めての付き合い23〜アイデンティティの形成41〜




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うっし

「その日がやってきた」




ぼくは空を見た。

どこかに向かって飛行機が
びゅーんと飛んでいた。



ぼくは
「彼が無事に
 アメリカに着きますように」と願った。



ただ祈ることしかできない
立ち止まるぼくと
前に進んでいく彼。



そしてぼくは一人になった。




うっし

「三年生になりました」




ぼくは中古のパソコンを買った。
彼とSkypeで通話するために。



日本とアメリカの時差は13時間。


日本が13時ならアメリカは0時
日本が22時ならアメリカは9時。
日本が7時ならアメリカは19時。



僕らの間には距離だけではなく
時間の壁もあった。



顔を見ながら電話ができるのは
月に1度ほど

メールが返ってこない日が
日に日に多くなった。



その分彼が頑張ってると信じて
ぼくも毎日の生活に励んだ。




うっし

「心の隙間」




どうしたってぼくの心には
埋まらないものがある。


それは彼だ。



彼との時間が大量に欠落しており
寝る時には彼のことを考えながら寝て
朝起きても彼のことを考える。



今頃何をしているかな、と。


この世界に彼は居るんだけど
現実味が無くてぼくの心の隙間は
埋まることがなかった。




うっし

「日本への帰国…夏」




7月のこと。

彼は急に
「8月に日本に帰るわ」と言ってきた。



学校の夏休みは
ルームメイトや学校のクラスメイトも
実家に帰るそうで、彼もその1人なんだそう。



彼には事前に考えていたこと
ぼくには急なこと。



いつも急なことに
心や気持ちがついていかない。



だけど、
ため息をつく暇なくぼくは
自分の中でカウントダウンを始めて
彼とカウントダウンを始めてワクワクしていた。



単純なぼくだった。






おまけ

会えない時ってほんとにしんどい。

もっというと
「会いたいのに会えない時」が
ほんとに苦しくて辛い。

メールも返ってこない
電話もできない

ないものだらけで
どうにかなりそうだったことを
覚えている。

結構、寝る頃に悶えてたかな笑


それでもって、
会えるとなったらほんと単純で
その事実だけで
今までの離れていた距離や
もどかしさが嘘のように晴れていくから
不思議なもので・・・笑


遠距離恋愛って
なんでこんなにも辛いんだ
と思っていた時代です!
(今も変わりませんが)




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