「ぼくの安全地帯」
ぼくは高校生の時から
「女性を好きに
ならなければならない」
という世間体に縛られてきた。
でも「性」を感じるのは
男性の方なのだ。
仲良くなって温め合って
キスをした彼とは付き合っている。
それに好きだ。
「男性だから?」
と聞かれると「ノー」と答える。
「彼を人間として好き。
性別なんて関係ないよ」とさらに答える。
ぼくは自分のセクシャリティに
向き合えずに放置していた。
「彼女おらんの?」
「誰とも付き合ったことない?」
「童貞やん」
など周りから言われても
「へへっ」と笑い誤魔化してきた。
「彼氏います。大学生になる前から。
もう一年ほど付き合ってます。
時々ギクシャクするけど、仲は良いと思います」
なんて言えない。
誰に言うんだ?
誰にも言えるわけなかった。
そう、誰一人として言えない。
そんな時にぼくは
心の奥から「話したい。聞いて欲しい」
という欲求が生まれてきた。
きっかけは覚えていない。
そして行き着いたぼくの
ぼくだけの安全地帯。
それが大学の相談室だった。
「相談をする」
きっとどこの学校にもあるだろう。
「相談室」という部屋が。
ぼくは名前だけは知っていた。
だが、行こうとは思っていた。
「悩みがある人は来てください」
そう、相談室の内容が載っているポスターが
学校の掲示板にあった。
「相談室に行くこと」
つまりは
「あいつ、人に言えない悩みを
抱えているんだ」と
誰かに思われるのが怖かった。
だから初めは
ポスターを見ても
行く勇気なんてなかった。
授業を友達と受けていても
サークルで仲間と居ても
バイトをしていても
ぼくには
ぼくだけ「色」が無い気がした。
誰にも言えない秘密を抱えていて
周りに本当のことを言えない。
上っ面で人と接している無色のぼく。
本当のぼくを見つけたくて
話したら何か変わるかと思って
ひと月ほど悩んだ。
相談室の近くを
右往左往する日々
ひと月ほど。
行くか行かないか。
そしてぼくは
自分を変えたくて一歩踏み出した。
おまけ
世間では「男女がお互いを好きになる」
という考えが普通?だったから
ぼくは
「男性が好きではない
彼が好きなんだ」と
自分に言い聞かせていた。
それも今思うと
自分で自分を偽って無理をしていたのかも
しれないなと思いました。
「誰かに話そう」と思って周りを見渡しても
誰もいないことは、本当に怖いし
どうしようもない気持ちになります。
だからこそ、
その状況を打開?したくて
ぼくは悩み動いたのかもしれません笑
次回がカミングアウトの話です!
お待ちください( ´ ▽ ` )
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