初めての付き合い4〜アイデンティティの形成22〜


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うっし

「中央線で待ってる」




横浜を過ぎて
ビルがそびえ立つ景色になってきた。



2度目の景色にぼくは
初見と同じことを思った。

「高い建物がいっぱいや!」と。



その高い建物の群れだけで
ドキドキと気持ちが昂り緊張した。



品川を過ぎて次は「東京」なのだが
ぼくは切符に書いてある到着時刻と
携帯電話の時刻を何度も見て確認した。



「東京、東京です」
そのアナウンスと共に
ぼくはホームに降りた。




うっし

「人の多さに圧倒される」




新幹線の改札を出て
「中央線」の案内板を探す。



案内板が見つかって
一安心したぼくは
長い長いエスカレーターに乗った。



あまりも長くて後ろを振り返ると
落ちそうな気分になりとても怖かった。



それに加えて
駅の構内には人が
たくさん居るものだから
緊張が治らなかった。




うっし

「久しぶりの再会」




中央線のホームに着き
彼の到着を待つ。



ぼくは彼に会えると思い
ドキドキしていた。



そして
電車がやってきて
彼が降りてきた。



「うっし、久しぶり!元気やった?」
と彼がぼくに言った。

ぼくは緊張していて
頷くことしかできなかった。

うんうん、と。



電車に乗り新宿へ向かう。

その車内で彼は
学校の教材を読んでいて
その姿が大人っぽく見えてかっこよかった。
(勉強せんと、話してよーとは思わなかった笑)




うっし

「はじめての景色
 だけど安心」




東京駅から神田、御茶ノ水、と
順番に過ぎていく駅と景色にぼくは見とれた。


「すげー!これが東京か!」と。


ぼくは都会への憧れが
少なからずあったため
今現在でも東京に行くとワクワクする。



そして
「新宿駅」のアナウンスと共に
ぼくたちは電車を降りた。



人が縦横無尽に歩いているその姿に
やはり緊張してしまうぼくだったけど

隣には彼が居るから
「何も怖くない!」という状態だった。



隣に彼がいるだけで
ぼくは安心して
緊張も次第にワクワクに変わっていた。


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