「安心する声」
ぼくは彼の声を聞いて
安心と同時に寂しさが溢れて
涙が出てきた。
親に聞かれないように
コタツに入って泣きながら
「好きだよ。会いたいよ、寂しいよ…」
と彼に言った。
彼は
「うん、おれも会いたいよ。
だから2週間頑張ろな!
2週間切ってるけど。おれも好きだよ」と言う。
そんな2人の
電話の時間がぼくにとっての
色のついたリアルだった。
「嬉しくて悲しくて」
朝起きると悲しくなって
電話で声を聞くと嬉しくて
でも寂しくなって泣いていた。
この気持ちを埋められるのは
彼しかいないと
ぼくは確信していた。
そんな毎日を繰り返して
ぼくは東京
(親にはぼくのアパートのある
埼玉に行くと言っていました笑)
に行く前日になった。
ちなみに夜の電話は
彼の勉強の妨げになると思って
2日に1度していた。
電話する度に泣いて
「こんなにも涙が出るのか」
と思いました笑
生まれて初めて
遠距離恋愛の厳しさを
知りました。
「前日の夜」
「明日のお昼には彼に会える」
そう思うと悲しくなかった。
夜の電話では
「2週間長かったなー」などと
笑って話していた。
翌日の新幹線に
遅れるわけにはいかないので
早めに電話を切り
翌日に持って行く荷物をまとめて
ぼくは眠りについた。
その日は彼と離れた2週間のうち
1番良く眠れた日だったのかもしれない。
そしてぼくは彼の待つ東京へと向かう。
〜おまけ〜
上記の話のひと月後のこと、
埼玉県に居たぼくに母から電話があった。
「ちょっと、
家の電話代高かったんやけどアンタやんな?」
母には電話をしていたことがバレていたようで
(きっと他に当てはまる人がいないからなのか笑)
ケータイ代にして約3ヶ月分にあたる
ぼくから彼にかけた固定電話代を
母に請求されることとなる。
このことを知らずにぼくは
彼に会うことを楽しみにしていたのである笑
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