🌸この記事で分かること🌸
・片思いのドキドキとした気持ち
・好きな歌のきっかけ
・一つのイヤホンをシェアーすること
『ぼくが
中学生の時のはなし』
誰かを「好き」と思う気持ちや
性別を意識する前の純粋無垢な当時のぼくは
ある先輩のことが気になっていた。
今思い返すと
きっとそれは「好き」の気持ちで、
陰ながらに思いを抱くことしかできなかった
ぼくがそこにはいた。
『温かい気持ちに包まれた』
ぼくは中学生のとき
「バレーボール部」に入っていた。
入学時には部活のことは何も考えておらず
幼稚園・小学・中学と一緒になった幼馴染に
「一緒に部活に入らん?」と誘われて
バレーボール部に見学に行き
入部することになった。
顧問の先生は竹刀を持って強面で
練習も指導も厳しく
練習量に比例してぼくは痩せていった。
(それまではぽっちゃりだっだんです)
練習が厳しく力を入れていることもあり
遠征や合宿を頻繁に行っていて
そんな遠征帰りの車の中で
A先輩の隣に座った時のこと。
うっし、音楽聴く?
隣にいた先輩はそう言うと
イヤホンの片耳をぼくに渡した。
「これは先輩の好きな歌だ」
聴くと同時に
ぼくはに気づいた。
というのも、
遠征や合宿に行く際には
部員の親が車を出しており
もちろん、
先輩の家からも車がでることがある。
その際に先輩宅の車でよくかかっていた歌が
今まさに、ぼくの耳に流れているものだ。
遠征や合宿に行くたび、
それが先輩とぼくの「当たり前」になった。
先輩の隣で歌を聴くたびに
温かい気持ちに包まれて
車が目的地に到着するころには
少し寂しい気持ちになっていた。
『きっと好きだったんだ』
「楽しみが長く続くはずはない」
そんなことは知らずに
先輩の引退試合の日がやってきた。
試合が終わり
その日の帰りの車内でも
ぼくは温かさに包まれていたのだが、
打ち上げの際に気づいてしまった。
「先輩と一緒に居れるのも
今日が最後なんだ」と。
急に寂しくなったのだが
自分の気持ちが追いつかなくて
当時は「寂しくなるな」ぐらいに思うだけだった。
僕が先輩と先輩学校の廊下ですれ違ったり
時々、先輩が部活に顔を出したりして
ただそれだけで嬉しかった。
毎日会えないと
距離が遠くに感じる時があり
嬉しいと寂しいを繰り返しているうちに
先輩は卒業していった。
今になって思い返すと、
一緒に居れて嬉しい気持ちや
楽しい時間が終わる時の寂しい気持ちは
きっとぼくが
先輩を好きだったからなのか?
と思う。
頭で考えるよりも心で感じ取る
純粋無垢なぼくの中学生の時のはなしでした。
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