恋は突然に5 〜アイデンティティの形成9



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うっし

「念願叶ってふたりきり」


念願叶って(叶えて)
Bくんとは3年生も同じクラスになりました。
しかも帰り道は2人きり!


ぼくが望んだ未来が
ここにはあったのだ。



だけどその一方で
寂しさが生まれてしまった。



3年生まで同じクラスだった友達たちは
別のクラスで(進学クラス)
一般入試のために毎日勉強している。


そのため、
休み時間といえど
あまりクラスに行けない。
(「勉強!」という雰囲気が出ていて
  居づらいのである)

放課後になれば進学クラスは
補習をして帰りに時間が合わない。


望んだ結果なのに
少しの寂しさがあり
ぼくは複雑な心境であった。




うっし

「帰り道、ふたりきり」




もちろんのこと帰り道は
ぼくとBくんのふたりきりになった。



今まではBくん以外の友達とも
一緒に帰っていて
途中でBくんと別れるという感じに帰っていた。



だけど
誰も止める人がいないので
ぼくはBくんの家の近くまで送ってから
帰っていた。
(送ることをBくんは特に気にしていなかった)




時々、
帰り道にスーパーに寄り
買って帰る天ぷら。

「椎茸の肉詰め」がBくんは大好きで
食べては笑顔になっていた。


そのことが今でも忘れないぐらい
印象に残っている。
(好きな人のことは忘れないですよね笑)





うっし

「どんな表情も愛しい」


Bくんが
ぼくの名前を呼ぶたびに
ぼくは嬉しくて、

Bくんの笑顔を見るたびに
脈が速くなりドキドキしていた。



どんな時でも
Bくんの事ばかり考えていた。



初めてBくんの部屋に行った時には
ホントに嬉しすぎてしんどかった笑



そんなドキドキわくわくな日々が
続いていくのだろうと
ぼくは思っていた。




うっし

「Bくんのこと」


Bくんには
付き合っている人が居ないと
当時Bくんから聞いていた。



だからといってぼくは
告白するとかどうなりたいとか
全く考えていなかった。


そりゃ、
一緒に居たいけど
居たいから同じクラスに行ったわけで。



進みも引きもしない恋は
次第に落ち着いていった…。



次回でおわります。





当時を振り返ると、
好きになっても気持ちの行き場がなく
「告白をして気持ちを伝えよう」と
ならなかったので
自然に気持ちが落ち着いていったのだと思います。


心のどこかで
「男が男を好きになること」については
「世間的には受け入れられていない」と
分かっていて


だからこそ
今だけを見て、
先の見えない恋をしていたのかと思います。



次回は最終回。

応援よろしくお願いします!(´∀`)♪

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